意外と知らない、グルメが集う街！ラーメン激戦区「西中島（にしなかじま）エリア」

食い倒れの街として広く知られ、さまざまなグルメ店がひしめき合う大阪。皆さんは大阪のグルメといえば、何を思い浮かべますか？
お好み焼き、たこ焼き、いか焼き、串カツ、うどん、スパイスカレー、ミックスジュース…数えきれないほどありますが、これらのようにいわゆる「ご当地グルメ」というジャンルに代表されるものは、すでに多くの方がご存知のことでしょう。また、こなもんや代表的な大阪のご当地グルメ以外にも、551の豚まんやりくろーおじさんのチーズケーキなど、大阪の地に根付いた特別な商品も最近ではテレビで紹介されるなどして有名になりつつあります。
グルメと一言で言ってもそのジャンルは掘れば掘るほどに奥が深く、そして触れれば新たなグルメとの出会いが生まれるもの。大阪は特にB級グルメも多岐にわたるジャンルで充実しており、「リーズナブルなのに抜群においしい」が叶う店が点在しています。そこで、今回は、限られたエリア内に同ジャンルのB級グルメ店がひしめき合う、いわゆる「ラーメン激戦区」として近年注目されているエリア「西中島（にしなかじま）エリア」について、有名なラーメン店と共にご紹介していきたいと思います。

西中島（にしなかじま）エリアってどこにあるの？

大阪府内でも有名なエリアは複数個所ありますが、「西中島（にしなかじま）」は聞いたことがない、という方も多いのではないでしょうか。確かに、府外の方はもちろん、もしかしたら大阪に住んでいても聞きなじみはないという方がいるかもしれません。西中島エリアは大阪の玄関口・新大阪駅を含むエリアのことで、新大阪駅から淀川河川手前まで、南北に伸びた場所を指します。「新大阪駅のあたり」と聞くと、何となくイメージがつくかと思いますが、いかがでしょうか。旅行や出張などで一度でも新大阪駅に来られたことがある方とは、少し西中島エリアとの距離が縮んだかもしれませんね。もし来られたことがない方も、「新大阪駅を含む界隈のエリア」と聞くと多少想像がつくのではないでしょうか。土地勘がなくても有名なスポットや主要駅の近辺はイメージしやすいかと思います。

西中島（にしなかじま）ってどんなところ？

西中島の街

西中島エリアは、大阪市淀川区の東部の端に位置し、地元の方々には「にしなか」と呼ばれ親しまれています。西中島エリアは、一般的には上述したように大阪の玄関口である新大阪駅から西中島南方駅・南方駅を含む一帯のエリアを指すことが多いでしょう。西中島エリアの街ですが、オフィス街と繁華街・歓楽街が混在したさまざまな表情を見せる街です。西部はオフィス街や住宅街の色が強く、雰囲気としては駅前に比べ落ち着いた印象があり、東部は飲食店街やいわゆる歓楽街というような様相を呈し、人の往来も比較的多いといえます。また、エリア全体には専門学校が集積し、ビジネスマンや住民たちに混ざり学生の姿もよく目にします。西中島エリアの南部には水系全体の支川数が日本で最も多いといわれる淀川が流れており、大阪の夏の風物詩でもあるなにわ淀川花火大会が開催される日には、淀川の河川敷が非常に多くの人々で埋め尽くされます。淀川河川公園西中島地区にはBBQやスポーツをする方で賑わうスポットもあり、レジャースポットとしても大人気。また、エリア内にはスーパーやコンビニなどが点在していることもあり、単身者や出張で来阪された方にも重宝されています。

最寄り駅

エリア内にある最寄り駅は、大阪メトロ（Osaka Metro）御堂筋線「西中島南方（にしなかじまみなみがた）駅」、阪急京都本線「南方（みなみかた）駅」、JR各線・大阪メトロ（Osaka Metro）御堂筋線「新大阪駅」で、地下鉄と阪急、JRと3路線の利用が可能な上、さらに大阪府内の主要駅である新大阪駅も徒歩圏内という文句なしの利便性を誇ります。ちなみに、「西中島南方駅」の「南方」は「みなみがた」と読むのに対し、「南方駅」は「みなみかた」と読みます。駅名として、元からあった付近の地名「西中島」と、阪急線の駅名「南方」と二つの候補が出て結果、両方の名称を残す形で駅名がつけられた経緯があるそう。二つ以上の地名を合体させる場合、濁音が含まれる名称になるケースが大阪メトロ（Osaka Metro）では多くみられるといいます。同じ漢字、しかも乗り換えが可能な位置関係にある二つの駅に一部の違いがある点については、不思議な現象ということもあってか、しばしば注目されています。

ラーメン激戦区

オフィス街・歓楽街・学生の街・住宅街…さまざまな顔を持つ西中島エリアですが、実はリーズナブルでおいしい飲食店が集う「グルメ街」としての顔も持っています。さまざまなジャンルの飲食店が遍在しますが、中でも注目されているのが「ラーメン」。京都の一乗寺エリアなどでも知られるラーメン激戦区が、まさにここ、西中島エリアにあるのです。
一例を挙げると
【人類みな麺類】食べログ ★3.79
南方駅のみなみ東改札口からすぐのところにある「人類みな麺類」。ユーモアのある店名も魅力的ですが、何よりラーメンが絶品。奥が深い魚介系の醤油ラーメンが大人気で、常に行列ができており、外国人の方も多く見かけるまさに日本国内外からの人気を獲得している名店です。

【塩元帥 西中島店】食べログ ★3.55
西中島南方駅から西に歩いたところにある、塩ラーメンが大人気の「塩元帥 西中島店」。塩ラーメンといえばここ！と言っても過言ではないとさえいわれています。中でも人気の天然塩ラーメンは、あっさりしている中にゆずのほんのりとした香りを感じる、シンプルに見えてとても繊細で上品なラーメンです。

【らーめん鱗 西中島店】食べログ ★3.72
西中島南方駅から東へ一区画先にある塩ラーメンが看板メニューの「らーめん鱗（うろこ）西中島店」。塩ラーメンの表面にキラキラと輝く背脂がまるでウロコのように見えることかららーめん鱗という店名になったそう。背脂は乗っていますがしつこさはなくあっさりとした味わい。鶏のうまみが凝縮されたスープも絶品です。

【宝麺 えびす丸】食べログ ★3.60
醤油・鶏白湯・塩と全スープのレベルが高く、またつけ麺も同じくハイレベル。看板メニューは「醤油ラーメン」で、魚介の効いた出汁はコクと深みがありさまざまなうま味を感じることができます。レアチャーシューはおいしさはもちろん、大判サイズも好評。味玉付きでトッピングがなくても具材が豊富。コスパ面でも高評価の人気店です。

【時屋】食べログ ★3.75
西中島南方駅から北東に歩いたところにある行列が絶えないつけ麺店・「時屋」。看板メニューの「豚つけ麺」は豚骨の旨味が強い中、濃厚豚骨スープに魚介の旨味もしっかり閉じ込められており抜群のおいしさ。つけ汁の中には角切りチャーシューがゴロゴロと入っていて食べ応えもばっちりです。つけ汁をかけて食べる梅干しが乗った締めライスまで絶品！

その他にも、光龍益（こうりゅうます）や九州らーめん 亀王（きおう）、サバ6製麺所、らーめん キング、みつ星製麺所、笑福、うまい麺には福来たる…などなど、決して広いとはいえないこのエリア内にこれほどまでにたくさんの、しかも人気店がぎゅっとひしめき合っているこの状況はまさに「ラーメン激戦区」といえるでしょう。競合店同士、日々切磋琢磨し常により良いものを提供しようとしてくださっているからこそ、私たちも美味しいハイレベルなラーメンが楽しめるというもの。お気に入りの常連店に毎回通うもよし、行ったことのないラーメン店に足を運んで新たに発掘するもよし。さまざまなコンセプトを楽しめる点も激戦区の良いところです。

ちなみに、実は西中島エリアにはラーメン以外にも激戦区といわれているジャンルが。それは「焼肉店」です。こだわり米匠をはじめ、テレビなどの番組でも取り上げられる店舗が多く、焼肉店からも目が離せませんね。

※★は2020年8月6日時点の評価です。

さいごに

さて、今回は近年注目を集めている西中島エリアのグルメとともに西中島エリアについてご紹介してきましたが、いかがでしたか？新大阪駅という大阪を代表する交通の要所を有しながらも、やや下町感を感じさせる住宅街と交通至便さ、B級グルメがひしめき合う街・西中島エリア。生活感と賑わいが同居したその街並みは、出張や単身赴任で来阪される方はもちろん、専門学校生、単身のビジネスマンなどにとって利便性が高く、スーパーも充実しているなど、都市機能を備えながらも住みやすさも実現した場所だといえるでしょう。グルメについていえば、現在は、あるジャンルにおいてコアなファンが集うエリア、というような印象が強いかもしれませんが、その土地に根付いた「食文化」はそのエリアを育て、そのエリアの「顔」として、より一層発展していくのではないかと感じています。
将来的にはリニアや北陸新幹線の開通といった明るい話題も多い新大阪駅。その周辺の住宅地として、今後、西中島エリアの注目度がより高まっていくことは必至です。

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